婚約破棄を持ちかけられて十数年、ついに承諾したら・・?
感想・レビュー
あらすじ
ロバート王子の婚約者である公爵令嬢ディアナ
そのたびにロバート王子の要求に応えて自分を磨いてきたディアナ
私といるのが落ち着かないってこと??そんなの努力でどうにもならない!と堪忍袋の緒が切れた!!ついに 婚約破棄を承諾すると、ロバート王子の様子がおかしくて…??
ロバート王子の妹リジー王女や、 その婚約者のセルジオも加わってのドタバタラブコメディ!
そこまで言うなら破棄しましょう!
幼少期からディアナより歌が上手い彼女と婚約したい、 剣が強い彼女と婚約したい、と婚約破棄を持ちかけられ、 その度に努力を重ねて歌や剣技をマスターし、 ロバート王子の婚約者という立場を守ってきた。
そんなことを続けて十数年、ある日の婚約破棄の理由は「 彼女といると落ち着くから」というものだった。
落ち着くって何?!そんなもの努力でどうしようもない!!そこまで言うなら婚約破棄いたしましょう!
ディアナはついに婚約破棄を承諾してしまった。
ロバート王子の様子が…??
あっさりとディアナに婚約破棄を承諾されてロバート王子は大慌て !!
それからディアナに話しかけてもつれない態度、「 もう婚約者ではないのですから」と線を引かれてしまう。
半年後学園卒業前のパーティーにて、 ディアナから正式に婚約破棄の書類にサインするよう促されると…なんと号泣!!!笑
ギャップがたまらない!
クールツンツン系王子かなと思っていたら、 婚約破棄をチラつかせて愛情を確かめないと不安だったという、恐ろしいヘタレっぷり!!
しかもそんな王子の下手な駆け引きは臣下はもちろん国民もみんな 知っていて、 引き合いに出された令嬢達はモテるというジンクスまで出来る始末 …笑
頭脳明晰、剣技にも秀でているのに、 こと恋愛面に置いてはめちゃくちゃヘタレ& 残念なギャップがたまらない!!
あまりに不器用で残念だけど、 ディアナのことが大好きな王子がとっても可愛いです!
ディアナがカッコいい!!
ロバート王子からの無理難題(?)に応え続けるディアナは不屈の努力で歌・ダンス・剣技・お料理・・・あらゆる技能をマスターしてきていて、そのたゆまぬ努力の姿勢がかっこよすぎる!!
ヘタレ王子を手玉にとる様子はまさにスパダリ・・!
でもふとした瞬間に乙女の顔になる可愛い一面もあります^^
愛が重いセルジオ
王子の妹リジーと、 ディアナとロバート王子の友人セルジオの恋も描かれていて、こちらも面白い!
ヘタレ&超不器用なロバート王子とは違う面で残念なセルジオ・・
見た目は穏やかで優しげだけれど実は超重くてス○ーカー気質?
王女は王女で超がつくほど鈍感!そんな王女が好きで好きでたまらないもはやちょっと気持ち悪いレベルのセルジオのすれ違い両片思い?がめちゃくちゃ可愛いです^^
個人的に愛が重いタイプが好きなので(笑)セルジオのストーリーもとっても楽しめました!
ちなみに・・の裏設定
この世界にはとくに古く続く家の者には「血の性質」が強く出る。
行動力のグレイアム
知識のハレウェイ
調停のレミントン
厳粛のローガンシェル
不屈のベイリー
古い貴族の中でもこの五家は長年国の重鎮を担ってきた。
ところが時代は移り変わり、先代の王は政略結婚ではなく恋愛結婚した。そのお相手は「楽観」の血統を持つマーロナル家のご令嬢
そして生まれた現在の王(ロバートの父)はマーロナル家の血を色濃く引いた楽観的な性格に・・
ならばしっかり者のお妃様を迎えねば!と臣下が決意した矢先、中興貴族「温厚」の血統を持つご令嬢(ロバートの母)と恋愛結婚してしまった。
かくして2代続いてほんわかのんびり系の王が続いた結果、近隣諸国からなめられがちに・・笑
そして臣下達が次の代こそは!と王子は「厳粛」のローガンシェル家で育てられ「知識」のハレウェイ家が教育を担当し、「不屈」のベイリー家からディアナが婚約者に選ばれ、「調停」のレミントンが友人に選ばれたのである。
親達の尻拭い?をさせられるちょっと不憫な裏設定・・この設定を踏まえて読むと面白さ倍増ですよ^^
まとめ
ヘタレ王子とスパダリ系公爵令嬢との恋がとっても可愛い^^
1巻完結とは思えない満足感です!